名刺スタイリスト(名刺専門デザイナー)のクボです。
今回は名刺の英語表記についてご紹介します。
海外向けのお仕事をされている方や、海外留学する方は英語表記の名刺があると心強いものだと思います。
英語表記は会社名や部署の表記、電話番号や連絡先の表記について、日本語と大きく異なる部分も多いです。
日本語の単語を英語に直せば良いという訳ではありません。
私の仕事の依頼でも海外進出されている企業の方や、すでに海外でお仕事をされている方からは英語表記の名刺依頼が多いです。
今後は働き方のニーズも変化していく時代なので、ますます増えていくと思います。
又、2020年の東京オリンピックの開催が決まり、海外から日本に来る外国人も増えてくると思います。
現地のコーディネーターやボランティアスタッフの方など外国人との交流が行わる中、
言葉が通じなくてもコミュニケーションの最初のステップとして気軽に渡せる英語表記の名刺が活躍するかもしれません。
今回は海外向けのビジネスや、外国人とのコミュニケーションにも役立つ「英語表記の名刺の作り方」についてまとめてみました。
※英語表記に関してのご質問・ご相談には、お応え致しかねますのであらかじめご了承ください。
会社名の英語表記
基本的に株式会社・有限会社とも次の表記で問題ありません。
- ○○○ Co., Ltd.(Company Limited の省略形。英国式表記)
- ○○○ Inc. (Incorporated の省略形。米国式表記)
- ○○○ Corp. (Corporation の省略形。米国式表記)
株式会社や有限会社以外は下記を参考にして下さい。↓
- 合名会社…General Partnership (Corp.)
- 合資会社…Limited Partnership (Corp.)
~備考~
有限会社をCompany Limited (Co., Ltd.) と表記するのはイギリス英語です。
アメリカでは Corporation あるいは Incorporatedとなります。
有限会社も株式会社もどちらもイギリス英語だとCompany Limited、アメリカ英語だとCorporationまたはIncorporatedとなります。
株式会社を Stock corporationまたは Joint stock corporationと訳しているのは株式を持ち合うという観点からです。
肩書き・役職の英語表記
※海外で使用する場合は、国によって解釈が異なる場合がございますので、参考程度でお願い致します。
(かっこ)内は省略可能の文字です。
- 最高経営責任者 CEO : Chief Executive Officer 米国では代表取締役の意味。
- 会長 Chairman (of the Board of Directors)
- 副会長 Vice Chairman(of the Board of Directors)
- 社長 President (and Director)
- 副社長 Executive Vice President (and Director)
米国では、部長・課長クラスに Vice Presidentが使われるので、誤解の恐れがないようにExecutive または Senior を付ける方がいいようです。
Senior Vice President は日本でいう副社長・専務・常務クラスにあたるようです。 - 代表取締役 CEO :Representative Director
米国で「代表取締役」に相当するのはCEO : Chief Executive Officer
英国で「代表取締役」に相当するのはManaging Director - 取締役 (board) director
- 専務取締役 Executive Vice President :Executive Director :Senior Managing Director
海外では副社長・専務・常務クラスの明確は区別はなく Senior Vice Presidentなどが使われるようです。 - 常務取締役 Senior Vice President :Managing Director :Executive Managing Director
Managing Director は、英国では「代表取締役」に相当します。 - 役員・取締役 Director
- 顧問 Adviser : Corporate Adviser
- 監査役 Auditor
- 事業本部長 Division Director
- 部長 Department Manager :General Manager
米国での「部長」クラスにはVice President が好まれます - 部長代理 Acting General Manager
- 課長 Manager : Section Chief
- 課長補佐 Assistant Manager : Deputy Manager
- 係長 Manager :Subsection Chief : Senior Staff
- 主任 Assistant Manager
- 支店長 General Manager :Branch Manager
- 嘱託社員 Non-regular Staff
部署の英語表記
《主な部署》
- 営業部 the sales department
- 企画部 the planning department
- 経理部 the accounting department
- 広報部 the public relations department/Corporate Communication Department.
- 財務部 the financial management department
- 人事部 the personnel department/Human Resources Department.
- 企画室 Planning Office
- 総務部 General Affairs Department.
- 監査部 (Management) Audit Div. /Auditing Department
- 秘書部 (Office of) Secretariat
- 秘書室 Secretariat
- 法務部 Legal Department.
- 財務部 Finance Department. [Corporate Treasury Department.]
- 経理部 Accounting & Finance Department. [General Accounting & Control Div.]
- 商品企画部 Product Planning Department.
- 商品管理部 Product Administration Department.
- 商品開発部 Product Development Department.
- 検査部 Inspection Department.
- 物流部 Logistics Department.
- 営業部 Sales Department.
- 本社 Head office
- 支社 Branch Office
- 営業所 Sales Office /Business Office
- 出張所 Liaison Office
- 総務部 the general affairs department [division]
(departmentはdept., divisionはdiv.と略す) - 社長室 Office of the President
- 外資系企業 company with capital participation by a foreign company; /foreign-affiliated firm
- 多国籍企業 multinational corporation [company]
- 同族会社 family corporation
《経営母体による区別》
- 協同組合 cooperative
- 公営企業 publicly managed company; /public enterprise
- 公社,公団 public corporation
- 国営企業 state-run company; /state enterprise
- 第三セクター semi-public joint venture company;/quasi-public corporation
- 特殊法人 government-affiliated corporation;special corporation
《規模・関連》
- 親会社 parent company
- 関連会社 affiliated company
- 系列 corporate alliances;/group of closely related companies;/keiretsu
- 子会社 subsidiary company
- 財閥 zaibatsu; 〔韓国の〕chaebol
- 大企業 big company; /Big Business
- 中小企業 small (and medium-sized) businesses
- 提携先 business partner
- 取引先 customer;/business connection
- 複合企業体 conglomerate
- 持株会社 holding company
《起業・ベンチャー》
- 起業家 entrepreneur
- 起業家精神 entrepreneurship
- ベンチャー企業 start-up;venture business
- ベンチャー投資基金 venture investment fund
《行為》
- 合併 merger
- 株の持ち合い crossholding of shares
- 管財人 receiver
- 管財人になる be appointed receiver
- 企業買収 merger and acquisition; M&A
- 吸収 absorption
- 合弁事業 joint venture
- 再建屋 turnaround manager
- 破産,倒産 bankruptcy;/insolvency
項目名の英語表記
名刺や会社案内で役立つ項目名についての英語表記一覧です。
- 会社案内 Company Outline
- 商号 Trade name
- 設立年月日 Date of Establishment
- 授権資本金 Authorized capital
- 払込資本金 Paid-up capital
- 本店所在地 Address of head office
- 主な取引先 Major customers
- 主な仕入先 Major suppliers
- 事業内容 Major business activities
- 従業員数 Number of employees
住所の英語表記
住所を英語で表記する際、日本語で表記する場合の逆の順序で表記します。
都道府県は「Tokyo」「Osaka」「Hiroshima」、郡は「○○-gun」市町村は「○○-shi」「○○-cho」「○○-mura」、区「○○-ku」のように日本語読みで表記するのが一般的です。
また、郡をcounty、市をcity、町をtown、区をwardと英語で表記されている方もいます。
- 日本語表記の順番…郵便番号、都道府県、市町村、区、町名、番地
- 英語表記の順番… 番地、町名、区、市町村、都道府県、郵便番号+国名
<英語で住所を記載する時の例>
例えば次の住所があるとします。『〒590-0078 大阪府 堺市 中区 本町 1丁目1-1』
- 日本語表記…〒590-0078 大阪府 堺市 中区 本町 1丁目1-1
- 英語表記…1-1-1 Hon-machi Naka-ku Sakai-shi Osaka 590-0078+JAPAN
『1-1-1, Hon-machi, Naka-ku, Sakai-shi, Osaka, 590-0078, JAPAN』となります。
※区切りにはカンマ『,』 を使います。
『〒590-0078 大阪府 堺市 本町1丁目1-1 山田タワー201号』の場合は、
『Yamada Tower 201, 1-1-1, Hon-machi, Naka-ku, Sakai-shi, Osaka, 590-0078, JAPAN』でも良いのですが、
番地で建物の場所はわかるので、集合住宅名やビル名を省略し番地の後に部屋番号を『-』でつなげても良いと思います。
『1-1-1-201, Hon-machi, Naka-ku, Sakai-shi, Osaka, 590-0078, JAPAN』
次のように部屋番号の頭に『#』や『No.』を用い番地の前に表記する事もあうようです。
『#201, 1-1-1, Hon-machi, Naka-ku, Sakai-shi, Osaka, 590-0078, JAPAN』
『No.201, 1-1-1, Hon-machi, Naka-ku, Sakai-shi, Osaka, 590-0078, JAPAN』
また、『大阪府 大阪市』のように都道府県名と市名が同じ場合も
『・・・・・・, Osaka-shi, Osaka, 590-0078, JAPAN』
と表記しても良いのですが市名を省略しても良いと思います。
『 ・・・・・・, Osaka, 590-0078, JAPAN』
電話番号の英語表記
電話番号・ファックス・携帯電話・国際電話・内線電話番号の英語表記についてご紹介します。
電話番号やファックス番号は、番号の前に国番号『81』を付け加えて、市外局番の『0』を外して表記します。
例えば次の番号『06-1234-5678』は、『+81-6-1234-5678』となります。
携帯電話番号も同様に『81』を付け加えて、頭の『0』を外して表記します。
例えば次の番号『090-1234-5678』は、『+81-90-1234-5678』となります。
国際電話番号も同様に日本の国番号『81』を頭に付け加えて、局番の頭の『0』を省略して表記します。
06-6225-2110ですと+81-6-6225-2110と表記します。
内線電話の表記を入れる場合は
『06-1234-5678(内線1234)』→『+81-6-1234-5678 (ex.1234) 』となります。(exはExtentionの略)
~備考~
【携帯電話の英語表記】
cellular phone または cell phone が使われることが多いようです。
cell(=密室,細胞,電池,独房・細胞,監房,組織,独房)で、携帯電話は小さなエリア(cell)を 基地局でつなぐことからこの様に呼ばれるようです。
mobile phone、縮めて mobile でも問題はありません。
日本では、cellular phone や cell phone という表現のあまり知られていないですので、mobile の表記が使われことが多いです。
【フリーダイヤルの英語表記】
フリーダイヤルはtoll-free numberです。
表記は、Toll Free: 0120-123-4567と表記します。
※フリーダイヤルは国番号『81』を頭に付け加えたり、局番の頭の『0』を省略する必要はありません。
(おまけ)海外の名刺交換のマナー
おまけとして海外でのお仕事で使える「ビジネス向けの名刺交換マナー」も合わせてご紹介します。
日本のマナーと違うところもあるので、これらのポイントを抑えて外国人との名刺交換もスマートに行いたいですね。
海外で名刺交換をする4つのステップ
- 名刺交換の前に、まずは「握手」から
- 「握手」や「挨拶」の後で、名刺を渡す!
- 名刺交換のマナーとフレーズ
- 名刺を「ただの紙」として扱われても、驚かない!
海外で名刺交換するときに必ず注意すべきこと
- 急に名刺を出さない。
- 名刺を雑に扱われるのはよくあること。
- 相手の名前の発音やアクセントは正確に。
せっかく海外向けの英語表記の名刺を作ったのですから、初対面の印象をアップさせたいですよね。
スマートで効果的な名刺交換をしましょう!
※綴り等間違っている可能性もございます。
※これらを参考にしての損害等は一切責任を持つことができません。ご了承下さい。
今回は「名刺の英語表記」についてご紹介させていだだきました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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