かっこいい名刺デザインの作り方3つのポイント

名刺スタイリスト(名刺専門デザイナー)のクボです。

皆さんはかっこいい名刺が欲しいと思ったことはありませんか?

今、会社から支給してもらっている名刺がもっとかっこよかったら良いのに・・・と思いませんか?

実は、かっこいい名刺デザインを作るには最低限押さえておくべきポイントがあるのです!

名刺デザインのポイントを抑えておくことで、かっこいいだけではなく、わかりやすくて読みやすい名刺デザインにもなります。

デザインがわからないという方も、これを知っておくことでデザイナーとの打ち合わせもスムーズになり、より自分のイメージに合ったかっこいい名刺を作ることができます。

今回は「かっこいい名刺デザインの作り方3つのポイント」を、デザイナーではない素人の方にもわかりやすくご紹介します。

かっこいい名刺デザインの作り方・その1~フォント(書体)~

まずはデザインの基本中の基本であるフォント(書体)についてです。

フォントは名刺デザインだけでなく、ビジネスで使用する企画書や資料、パワーポイントなどのスライドを作る際にも同じことが言えます。

これを知っておくだけであらゆるビジネスの場面でワンランク上のデザインを作ることができます。

サンセリフ体とセリフ体について

フォントには大きく分けて、モダンな「サンセリフ」と伝統的な「セリフ」という書体があります。
HelveticaやFuturaなど、セリフがなく、縦と横のラインの幅がほぼ等しい書体を総称してサンセリフ体と呼びます。

日本語書体ではゴシック体がほぼ同じような特徴を持っています。
逆に、セリフがあり、縦のラインが太く、横のラインが細い書体をセリフ体と呼びます。日本語書体では、明朝体がほぼ同じような特徴を持っています。
(デザインの教室より)

かっこいい名刺

サンセリフ体とセリフ体ではイメージや使用方法も異なります。(日本語書体の場合はわかりやすくゴシック体と明朝体と捉えても問題ありません。)

サンセリフ体は太いので文字としての面積が広く、迫力のある表現ができます。

20世紀以降のモダンなデザインのなかでよく使われており、書籍や雑誌が一般に普及してカジュアルに使われるようになり、文字そのものもシンプルなサンセリフ体が数多く生まれ好まれるようになってきました。

じっくり文章を読むというよりは、一瞬で認識する必要がある雑誌の見出しや広告でサンセリフ体がよく利用されます。

セリフ体は細部まで柔らかな曲線が使われており、太い部分と細い部分のメリハリがあります。

サンセリフ体と比べると縦の線が太くても横の線は細いままなので、太い書体を使っても文字の面積が増えないので、迫力で見せるというよりは、形の美しさやシャープさで見せる使い方が適しています。

このような特徴を理解しておくと、書体を選ぶときにデザインに合わせた書体を選びやすいです。

自分が作りたいと思うかっこいい名刺デザインに合った適切なフォントを選ぶことが重要です。

文字の種類を使い過ぎない

使用するフォントの種類が増えると統一感のないデザインになってしまいます。

デザイン初心者の方は使用するフォントの種類を1~2種類にしておくことをオススメします。

かっこいい名刺

かっこいい名刺デザインの作り方・その2~レイアウト(配置)~

かっこいい名刺デザインにするためにはレイアウトも重要な要素です。

同じフォントや画像を使用していても、レイアウトが変わるだけで印象も大きくかわります。

ここでは、気をつけるだけでグッとよくなるレイアウトの基本について説明していきます。

レイアウトの基本は「揃える」

かっこいい名刺デザインのレイアウトの基本は、「揃える」です。

揃えることで、一本筋が通ったような仮想のラインが作られ、スッキリとしながらも強い印象になります。

同時に、それぞれの文字の関係性を示すこともできるので、読み手の目線をスムーズに誘導することができ混乱させることもありません。

名刺に限らず、WordやPowerPointで資料を作成する場合も言えることですが、揃える方法として、「左揃え」「右揃え」「中央揃え」があります。

名刺デザイン初心者の方は左揃えが使いやすくてオススメします。

又、一度仮想ライン(補助線)を描いて揃えるラインはどの辺りが良いか検証しながら進めるのも良い方法です。

▽タテ向きの名刺デザインの場合
かっこいい名刺

▽ヨコ向きの名刺デザインの場合
かっこいい名刺

名刺デザインの向きについて

名刺の向きによってもレイアウトが異なりますが、印象が大きく変わります。

タテ向きはスタイリッシュ、横向きは安定感を演出することができます。

一般的なのはヨコ向きですが、最近ではタテ向きのデザインも増えてきました。

こちらも自分のイメージにあう方を選ぶと良いでしょう。

余白の使い方にも注意が必要

大きな駅の駅前のような人ごみの中では大きな声で会話しても目立つことはありません。しかし、図書館のような静かな場所ではささやくような声でも響いてしまいます。

余白を活かしたデザインをするということは、デザインのなかに「静かな場所」を作ると言えます。
メッセージを伝えたいときに、どれだけ大きな声で叫ぶかを考えるのではなく、その場所を静かにすることで、普通に話をしても伝わるようにするという考え方です。(中略)

周りがごちゃごちゃしていれば、いくら派手な表現にしても目立たないし。整然として、適度に余白のあるデザインではそれほど派手な表現をしなくても、それぞれを十分に目立たせることができます。
(デザインの教室より)

名刺デザインの場合はスペースが限られているので、すべての要素を紙面いっぱいに大きく載せるという事はできません。

又、すべてを大きく載せても、読み手には何を伝えたいのかがわかりにくくなります。

そこで、余白を大きく残すことで、伝えたい事を強調する効果が得られます。

余白を大きく残すメリットとしては、品の良さや緊張感を演出することもできます。

かっこいい名刺

かっこいい名刺デザインの作り方・その3~カラー(配色)~

かっこいい名刺

かっこいい名刺デザインを作成するポイントの最後はカラー(配色)についてです。

色の選び方ひとつで、相手に与える印象が良くも悪くもなります。

シンプルなかっこいい名刺デザインをベースに、配色で華やかさや品の良さを演出することもできます。

使用する色の比率で印象が変わる

具体的な配色のお話に入る前に、「色の比率」についてです。

同じ色を使用していても、比率が異なるだけで印象も変わります。

今回はわかりやすく「白」と「黒」の2色で作ってみました。

白の比率が多い「白地に黒文字」と、黒の比率が多い「黒地に白文字」です。

白の比率が多い場合は、上品さや清潔な印象です。

黒の比率が多い場合は、スタイリッシュや高級感などの印象があります。

これは極端な例ではありますが、同じ配色でも色の比率が異なるだけで印象が大きく変わることが理解して頂けたかと思います。

これに赤や青などの色を使用するとさらに印象も変わります。

自分のかっこいい名刺デザインのイメージ合う比率を考えてみましょう。

共通認識としての色のイメージは無視できない

色のもつイメージを大切にする。
色には、暖色・寒色といった表現があります。

赤やオレンジなどは暖かいイメージを持つ色、青系の色は冷たいイメージを持つ色とされていて、日常的な感覚としてもそのように感じることが多いでしょう。
こうしたイメージは色を選択するときの重要な要因となります。(中略)

一般的な傾向というのは、すでにある程度社会のなかでの共通認識としてできあがっています。
(デザインの教室)

赤、オレンジ、黄色を中心とした暖色系の色は女性的、注意、元気、明るいなどのイメージを与えることができます。

青や緑など使用した寒色系の色は男性的で落ち着きがあるイメージを与えることができます。

色の選び方は好みもあると思いますが、“一般的な共通認識としての色のイメージ”を知っておくことで、自分が相手に伝えたいイメージを正しく伝えることができます。

かっこいい名刺デザインは色のトーンを合わせる

かっこいい名刺

トーンは明度と彩度をあわせた概念で、濁りのない鮮やかな純色に対して、白、黒、グレーをまぜていくことで多様な色を作ることができます。
JISではこのようなトーンに対して「鮮やかな~」「強い~」「くすんだ~」というような日常的な感覚に近い表現を定めています。(中略)

同じトーンのなかから色を選ぶと比較的簡単に調和のとれた配色がしやすくなるので、デザインの雰囲気に合わせて色を選択する際に便利です。
(デザインの教室より)

色のトーンを意識することで、同じ赤でも「鮮やかな赤」「強い赤」「柔らかい赤」など、細かいニュアンスまで指示することができるので、より自分のイメージに合わせた配色を選ぶことができます。

名刺デザインは紙面(スペース)が狭いこともあり、色数を増やしすぎると同じトーンでもごちゃごちゃしたイメージになる可能性があります。

にぎやかでカラフルなデザインにしたい場合は別ですが、基本的には2色~3色以内に収めると、調和のとれた配色の名刺デザインにすることができます。

(まとめ)名刺の印象が良い人、悪い人、どちらに依頼したいか?

手間をかければよいわけではない。

「空間を埋めなくては」、「何かデザインしなければ」と思うと、どうしても余計なことをしてしまいます。
アプリケーションを使って無駄なエフェクトをかけたり、文字を大きくしたり、太くしたり、妙に個性的なフォントを使ってしまったり、用途にもよりますが、余計なことをするほどデザインは混乱してきます。(中略)

手間をかけていないように見えるというのは、デザインが全体として自然におさまっているということでもあり、悪いことではないのです。
(デザインの教室)

今回は「かっこいい名刺デザインの作り方3つのポイント」というテーマでご紹介しました。

デザインの方法を知るとついあれもこれもとやってみたくなります。しかし、やり過ぎると要素が増えてしまい逆に伝わりにくいデザインになってしまいます。

デザインの基本を知った後は“引き算”をすることも必要です。

必要な部分は残し、不必要な部分は引いていく。

これらを気をつけることでより伝わりやすく目を引くかっこいい名刺デザインを作ることができます。

名刺は小さなコミュニケーションツールです。

かっこいい名刺デザインを持つと自分から自然と配りたくなるもの。

名刺を受け取る側から見ても、かっこよくて魅力的な名刺と、作りが雑な名刺と比べてもどちらに仕事を依頼したいでしょうか?

当然、名刺の印象が良い人に仕事を依頼したくなるでしょう。

経営者や個人事業主、フリーランスの方はかっこいい名刺を持って仕事につなげてみてはいかがでしょうか。

今回はかっこいい名刺デザインについて説明していきましたが、デザインの基本を学びたい方は下記の本がオススメです。

名刺デザイン以外にも、プレゼン資料、ポスターやチラシなどあらゆる場面で役に立つデザインの基礎を学ぶことができるのでとても便利です。

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名刺スタイリスト

名刺スタイリスト(名刺専門デザイナー)の久保勇二です。
広島県を中心に県外や海外からも依頼を受けています。
企業や大学からの講演依頼、メディア出演の経験有り。
好きなもの:音楽、読書、写真、カフェ巡りなど。

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