「二枚目の名刺」という言葉を聞いた事がありますか?
二枚目の名刺とは、一言で言えば「本業とは別の肩書きの名刺」です。
仕事やNPO、趣味など、自分の好きなことを本業とは違う「二枚目の名刺」に載せて活動する人が増えています。
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」で一躍注目を浴びたピーター・ドラッカーの著書でも、
「パラレルキャリア」(本業以外の働き方を持つこと)という言葉が出てきます。
パラレルキャリアは報酬だけが目的ではなく、プロボノなど、自身のスキル向上や使命と感じられるような活動に取り組むことも含まれています。
実は私も前職は設計士の傍ら、二枚目の名刺でデザイナーをやっていました。それが今ではデザイナーの方が一枚目の名刺(本業)になっています。
最近「2枚目の名刺 未来を変える働き方」という本を読みました。
先行き不安な日本で仕事をしている人たちに、新しい働き方として「二枚目の名刺」が注目されているようです。
著者の米倉誠一郎さんは、日本のイノベーション研究の第一人者。「日本元気塾」というイノベーターを養成するプログラムの塾長でもあり、現在、注目されている若きアントレプレナーを多数輩出しています。昨年にNHKクローズアップ現代の二枚目の名刺特集にてコメンテーターとしても出演されていました。
本の内容は二枚目の名刺を持つ社会的メリット、個人的メリット、二枚目の名刺で活躍している人の事例、使いこなす10の方法など。
その中でも二枚目の名刺に興味がある人、実際に持っているけど活用できていない人向けに、「使いこなす10の方法」の中から役立つ内容を3つご紹介します!
1.月並みだが大事なのは「志」
自分は何のためにこれをやりたいのか、自分は何のために生きているのか、何を社会に還元したいのかということが、自分の好きな分野のベクトル線上にあると、モチベーションを継続できるし、予想以上の大きな力を発揮できる。
二枚目の名刺を作るのは簡単です。内容やデザインは別としても、名刺用紙に印刷してしまえばとりあえずのものはできます。
しかし、ビジネスであれ、社会的な活動であれ、本業と掛け持ちで行う事はそれなりに大変です。うまくいかないこともあると思います。
それでも続けて行くためには、自分を奮い立たせる「志」が必要です。(別名「折れない心」とも言います。)
二枚目の活動を続けていくと「これ何のためにやってるんだっけ?」と思う時もあるかもしれません。
そうならないためにも「志」となる言葉を名刺に載せるというのも一つの方法ですね。
2.「スキル」とプロフェッショナリズム
「何でもできますよ」と言う人は「何もできない」ことが多い。「何ができるの」と聞かれて、「これならできます」、「おお、じゃあやってもらおう」。そんな強いスキルを持っていることが大切だ。
これは二枚目の名刺に限らず、本業でも同じことが言えます。「何もできない」人と一緒に仕事をしたいとは誰も思いませんよね。
そうならないためにも、「私にはこれができる!」としっかりアピールしましょう。
そのスキルが必要な方から声をかけてもらえる機会が増え、いろんな人脈につながります。
人脈がつながり又新たな仕事や活動につながっていくのです。
3.二枚目の名刺の中心は時間のマネジメント
2枚目の名刺を持つなら、1枚目の名刺=本業以外の時間のやりくりをしっかりと考えなければならない。一日24時間、これは誰に対しても平等に与えられたものである。時間はお金と違って、増やすことも貯めることもできない。最低限の睡眠時間、食事の時間も確保しなければならない。
これは超重要です。本業をやりながら別のビジネスや活動をする事は大変なのですが、時間管理もその一つです。
何かやりたい!と思っていても時間が無ければ何もできませんし、熱い想いだけではアクションも起きません。
私の場合は本業を定時で終わらせ、返ってから二枚目の活動をしていましたが、定時で帰る為に、作業工程をミス無く、効率良くする為に何度も改善しました。
そういう意味でも、二枚目の名刺の活動を行うことは、本業にも良い影響を与えていると思います。
二枚目の名刺を作りたい方、すでに作って活動をしている方は改めて時間のマネジメントについて考えてみてはいかがでしょうか?
まとめ:まずは「二枚目の名刺」を持ってみる
この記事を読んでいる人は少なからず「二枚目の名刺」に興味を持っている方だと思います。
本にも書かれていましたが、「二枚目の名刺はビジネスを変え、働き方を変え、社会を変え、自分自身を変える」可能性があります。
今の仕事に不安や不満を持っている方、今の仕事を続けながら新しい事にチャレンジしたい方、働きながら社会貢献活動をしたい方はぜひ持ってみてはいかがでしょうか?
会社の看板ではない新しい自分を持っていろいろな方に接することで、新しい世界が広がります。
私自身、名刺を活用してビジネスや活動を行っていますが、改めて名刺の可能性に気づかせてくれる本でした。
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